胡蝶蘭について
■贈り物に胡蝶蘭が選ばれる理由
開店祝い、移転祝い、就任祝い等の法人ギフトに今も昔も絶大な人気を誇るのが胡蝶蘭です。 どうして胡蝶蘭が選ばれるのか、その理由をご説明いたします。
胡蝶蘭には「幸運が飛んでくる」という、大変縁起の良い花言葉があります。
胡蝶蘭の優美で大きな花びらには幸せを呼び込むパワーを感じます。
また、胡蝶蘭には、白以外にもピンク、白赤(赤リップ)、黄色と様々な色があります。
色ごとに花言葉も存在していますので、お祝い事に合わせて胡蝶蘭をお選び頂くのもお薦めです。
・『白』…「清純」
胡蝶蘭の定番カラー。
お祝い用にもお供え用にも使える色なので、迷った時には白を選ぶとまず間違いありません。
また、清楚で気品高い白は美しい花嫁のイメージにも適しているので、ウエディング用ブーケ等、結婚式用のお花としても使われています。
・『ピンク』…「あなたを愛しています」
可憐で優しいピンク色は女性へのプレゼントにお薦めです。
プロポーズや二人の記念日、母の日の贈り物として大変人気があります。
・『白赤(赤リップ)』…「縁起が良い」
白のお花の中央にある赤い弁が、まるで唇のように見えることから“赤リップ”と呼ばれています。
赤と白の2色が入っていることから「縁起が良い色」とされ、お祝い事全般に幅広く使われています。
・『黄色』…「商売繁盛」「金運上昇」
お部屋の雰囲気だけでなく見ている人の気分まで明るくしてくれるお色です。
開店祝い、開業祝いなど、これから何かを始めようという方へのギフトとしてお薦めです。
さらに、胡蝶蘭等の鉢植えのお花は“根付く”ことから、飾ると「その土地で根付き繁栄する」と言われています。
胡蝶蘭は花持ちが良いお花としても有名です。
適切な環境であれば毎年花が咲き、何十年も生き続けることができます。
その割には育て方がとても簡単で、毎日水をあげる必要は無く、贈り先様の負担にもなりにくいので、贈り物に最適なお花なのです。
また、胡蝶蘭は香りがしないこと、胡蝶蘭は他の花と比較して花粉が非常に少なく花の構想上も花粉が飛散しにくいということも選ばれる理由の一つです。
<理由その3:麗しく華やかな見た目>
胡蝶蘭の魅力は、その名が指す通り蝶のように美しく優雅で端麗な姿です。
花びらの一つ一つが大きい胡蝶蘭は人々の目に留まりやすく、胡蝶蘭が置いてあるだけで場の雰囲気が明るく華やかになります。
まさにお祝い事にふさわしいお花なのです。
■胡蝶蘭を贈る時のマナー
贈り先様へ贈るタイミングや大きさ等、胡蝶蘭を贈る場合はマナーがあります。
特に、ビジネス用に贈る時には相手先様に失礼の無いようにきちんとマナーを守ることが大切です。
ここでは基本的なマナーをご案内しておりますので、参考にして頂けましたら幸いです。
<胡蝶蘭の種類>
胡蝶蘭と一言で言っても、エントランスに飾る大きくて豪華なものからテーブルの上にさり気なく飾れるオシャレなものまで様々なサイズがあります。
胡蝶蘭を贈る時には、ご用途や贈り先様の状況に応じて選び分けましょう。
「大輪系」
花の大きさが10~15cmのもの。
開店祝い等の法人用ギフトとして一般的に利用されており、最もポピュラーなサイズです。
「ミディ系」
花の大きさが6~9cmというコンパクトなサイズ感が人気。
贈答用にも用いられますが、ご自宅での観賞用として楽しむ方も増えています。
「ミニ系」
花の大きさが4~5㎝のもの。
大きな胡蝶蘭だと気が引けるけれど、ちょっとしたお祝いや御礼をしたい時にお薦め。
卓上で鑑賞できる胡蝶蘭として注目を浴びています。
当日の午前中にお届けするのが一般的ですが、当日は贈り先様も忙しくされている場合がありますので、その場合は前日までに贈ります。
ただし、就任祝いの場合は注意が必要です。
就任前だと現役職の方がまだいらっしゃいますので、この場合は会社ではなくご自宅へ直接お届けするようにしましょう。
もしも、当日に間に合わずタイミングを逃してしまっても心配ありません。
その場合は、「祈御発展」として贈りましょう。
移転祝いでしたら、移転日当日から2週間までに贈ることができます。
就任祝いの場合も、お相手の方が就任されてから1週間以内にお贈りください。
それ以上遅れてしまった場合でも、そのままにしておくのはNGです。
なるべく早めにお詫びの気持ちを伝えるとともに、お祝いの品を贈りましょう。
その際、お祝いが遅くなったからといって、通常の相場より高い品物を贈る必要はありません。
かえって、お相手の方の負担になってしまいますので、通常通りで結構です。
では、通常通りの金額、いわゆる相場はいくらぐらいなのかをご説明します。
<一般的な胡蝶蘭の相場>
・「開店祝い・開業祝い」…20,000円~50,000円
・「移転祝い」…20,000円~50,000円
・「就任祝い」…30,000円~50,000円
上記の相場は、一般的なものであり参考価格としてお考え下さい。
贈り先様との親密度が高い場合や会社規模が大企業であれば、自社(注文者様)が目立つようにより豪華な胡蝶蘭を贈ることをお薦めいたします。
<胡蝶蘭の色とラッピング>
白の胡蝶蘭は大変美しくどんな用途でも使えるので、胡蝶蘭を贈る時には白を選ばれるケースが多いです。
逆に言えば、贈り先様には白の胡蝶蘭が多数届くことになりますので、白以外の胡蝶蘭を贈れば上手に自社をアピールすることができます。
・「開店・開業祝い」には、白赤(赤リップと言われるお花の中心が赤い胡蝶蘭)がお薦めです。
「白と赤=紅白」は大変縁起が良い組み合わせとされ、当選祝いや就任祝い等にも贈られることが多いです。
・「結婚・出産祝い、母の日のプレゼント」には、ピンク色や黄色の鮮やかな胡蝶蘭もお薦めです。
胡蝶蘭には「幸せが飛んでくる」という意味がありますので、基本的にどの色を贈っても問題ありませんが、お悔み事(特に四十九日まで)には白い胡蝶蘭を贈るのが一般的です。
(四十九日以降は、「偲ぶ花」の意味合いが強くなるため、白以外のピンクや黄色等、生前に故人が好きだった色の胡蝶蘭をお供えしても問題ありません。)
また、ラッピングの色も胡蝶蘭と同じように何色を選んでも大丈夫です。
もしも迷ってしまったら、お店の方にお任せしても良いでしょう。
ただし、赤は「火」や「赤字」を連想させてしまう色になりますので、赤一色でのラッピングは避けてください。(部分的に使用する分には問題ありません。)
お悔み時のラッピングは、紫色にされるのが一般的です。
<胡蝶蘭を避けた方が良い場合>
お祝い花として優秀な胡蝶蘭ですが、適さない場面もあります。
と言っても数が少ないので、ぜひ覚えておきましょう。
胡蝶蘭等の鉢植えには「その場に根付く」という意味がありますので、お見舞いのお花としては不適切です。
怪我や病気が快復せずベッドでの生活が長引くと捉えられてしまい縁起が悪いとされています。
華やかな見た目が胡蝶蘭の最大の魅力ですが、場合によってはそれが裏目に出てしまうケースがあります。
それは、胡蝶蘭を置くスペースが確保できないような小さなお店に贈る場合です。
せっかく綺麗な胡蝶蘭を贈っても、邪魔に思われては元も子もありません。
胡蝶蘭を贈る場合は、事前に場所の確保が出来そうかどうかご確認頂くことをお勧めします。
【お供え花として贈る場合】
こちらは、全ての胡蝶蘭がNGというわけではありません。
ご注意頂きたいのは、白以外の胡蝶蘭を贈る場合です。
一般的に、悲しみの場では白色がマナーとなりますので、色付きの胡蝶蘭を贈る場合はくれぐれもお気をつけください。(ただし、故人が生前好きだったお色ということで、白以外を贈るのを良しとする場合もあります。)
<立札やメッセージカードを添えて>
ビジネスマナーとして、胡蝶蘭には立札またはメッセージカードをつけるのが一般的です。
立札やメッセージカードの書き方にもいくつかマナーはありますが、贈り先様の名前を間違えない!ということは大前提ですので、ご注文される際には必ずご確認をお願いいたします。
■胡蝶蘭を長持ちさせるコツ
せっかく頂いた胡蝶蘭ですから、少しでも長くその美しさを堪能したいですよね。
ここでは、胡蝶蘭の保管方法についてご説明いたします。
「育て方が難しい」とされる胡蝶蘭ですが、コツさえしっかりと覚えておけば長い間、ちゃんとお花を咲かせてくれますので是非可愛がってあげてください。
胡蝶蘭の育て方で大切なのは、「置き場所」「温度・湿度」「水やり」の3点です。
まず、置き場所ですが、胡蝶蘭は寒さに弱いので、特に冬場は日光がよく当たる場所(最低でも温度が10度以上の場所)に置いてください。
ただし、直射日光は避けてください。
また、乾燥にも要注意です。
冷暖房のあるお部屋に置く場合は、エアコンの風が直接当たるところは避けてください。
乾燥を防ぐために、葉っぱに、霧吹きでシュッシュッと水をかけてあげてください。
(冷たすぎる水はダメですのでご注意ください。)
そして、最後は水やりです。
水やりは、あまり神経質になり過ぎず、少し怠けるぐらいが丁度良いです。
鉢の中に手を入れていただき、鉢の中の方までカラカラに乾いているようでしたら水やりをしてください。
この時、湿っているようでしたらお水は必要ありません。
胡蝶蘭の寿命は他のお花に比べて長めではございますが、市販の肥料を使うことで、より美しくより長く胡蝶蘭を楽しむことができます。
しかし、ここでも大切なのは、お水同様「あげすぎないこと」です。
まず、冬場は肥料をあげる必要はありません。
胡蝶蘭にとって冬は休眠期であり、お休みをしている状態。
この時期に肥料をあげると、逆に根を腐らせてしまう可能性があります。
胡蝶蘭に肥料をあげるタイミングは、生育期である「春から秋にかけて」になります。
肥料の種類は、「固形肥料」と「液体肥料」の2種類がありますが、どちらでも構いません。ご使用の際は、必ず使用方法を守って与えるようにしてください。
あくまでも肥料は、胡蝶蘭の成長をサポートするものであって、弱っている時にパワーを与え元気にさせるものではありません。
そこを間違えてしまうと、弱っている胡蝶蘭にさらにダメージを与えてしまうことになってしまいますので、くれぐれもご注意ください。
胡蝶蘭はストレスに弱く、とてもデリケートな生き物です。
水のあげすぎ、肥料のあげすぎ、日光のあてすぎは、胡蝶蘭に余計なストレスを与えてしまいます。
ストレスが溜まると、根腐れや葉焼けなどの病気にかかってしまったり、お花が枯れてしまったりする場合がありますので注意が必要です。
胡蝶蘭がストレスに弱いのは、胡蝶蘭の生息場所に関係しています。
野生の胡蝶蘭は、木の樹皮などに着生しているので、胡蝶蘭の根は土の中ではなく、外に出ており常に空気に触れている状態です。
なので、胡蝶蘭は、他の植物のように地中から吸い上げるのではなく、落ちてくる雨水や霧等から水分を吸収しています。
このように、胡蝶蘭はごくわずかな水でも生きていけるようになっているので、湿気や大量の水分は苦手なのです。
また、胡蝶蘭の原産は木々が生い茂っている熱帯地方です。
たくさんの葉に守られ、ほとんど直射日光が当たらない環境で育つ胡蝶蘭は、当然太陽の光にも弱いです。
直射日光のように強力な光は、胡蝶蘭の葉の表面の細胞を壊してしまいます。
しかし、だからといって日光がまったく当たらない場所に置いても弱ってしまいますので、カーテン越しの光がよく当たる所がお薦めです。
これは胡蝶蘭に限ったことではありませんが、置き場所を変更し過ぎることも良いことではありません。
胡蝶蘭の定位置を確保し、そこに置くようにしましょう。
もしも、花落ちしてしまっても捨ててしまうのはまだ早いです。
株と茎を支えていた支柱を外し、株には節があるので下から5節目でカットしてください。
その後は直射日光を避けて、水を鉢の表面の水苔の表面が乾いた状態で与え、液体肥料を週1回程度与えてあげてください。
来年には、綺麗な花が咲くかもしれませんので、是非一度お試しください。
また、お花だけにしてしまって、水を入れた透明なお皿等に浮かべてインテリアの一部としてテーブルに飾るのも素敵です。